今日読み終えた本
凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮エンターテインメント倶楽部SS)
- 作者: 北森鴻
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2000/05
- メディア: 単行本
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触身仏―蓮丈那智フィールドファイル〈2〉 (新潮エンターテインメント倶楽部)
- 作者: 北森鴻
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/08
- メディア: 単行本
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いずれの作品も、二人が調査依頼の手紙などをきっかけに、日本各地の民間伝承の類に関心を持って、現地に実地検分(フィールドワーク)に赴き、そこで犯罪事件(その多くは殺人事件)に巻き込まれる。蓮丈那智は専門の民俗学の見地から民間伝承の謎を解き、それに関係する犯罪事件を快刀乱麻を断つがごとく解決してゆく。
民俗学の理屈っぽい薀蓄の部分はあるにしても1作あたり50ページ程度の短編なので、テンポよくストーリーが展開し、どんどん読み進むことができる。いずれも短編ながら、読者は民間伝承と犯罪事件の二つの謎解きの楽しみが同時に味わえる趣向になっている。
私は2冊10作品のうちで一冊目(フィールドファイルⅠ)所収の『邪宗仏(じゃしゅうぶつ)』が「聖徳太子はイエス・キリストだった。」という荒唐無稽な論理展開で進む物語となっていて一番面白かった。