今日読み終えた本
- 作者: チャールズ・エッピング,高田有現
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2008/08/28
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (1件) を見る
国際的に活躍を続ける現役のコンサルタントであり投資マネージャーでもある
チャールズ・エッピングが、初めて書いたフィクション・金融犯罪サスペンス小説
である。
スイスの銀行で働くアメリカの若い女性コンピューター・システム・コンサルタント、
アレックスは、偶然、第二次大戦勃発から60年以上も歴史の闇の中に埋もれていた信託口座の存在を知る。彼女はIT技術を駆使してその謎を追うのだが、逆に巨大な悪を呼び覚ましてしまう。
謎解明のために、わずか十日間の間にチューリッヒ、アムステルダム、ブダペスト、
ニューヨーク、リオデジャネイロ、サンパウロ、パリと、世界を股にかけるアレックスの
冒険が繰り広げられる。
ひとつの謎を解決すると、そこから新しい謎が生まれ、物語は最後の最後まで予断を許さない。アレックスは、タイムリミットが迫るなか、さまざまな偶然に恵まれながら、
精緻な推理と果敢な行動力で、複雑な謎をひとつひとつ解き明かしてゆく。そして、
彼女の身にも危機が迫る。
本書は、金融の裏を知りつくしたエッピングによる、知的サスペンスであるとともに、
歴史ミステリーや冒険小説、活劇小説の要素も併せ持つ、ノンストップでハイテンションなスリルに満ちた第一級の犯罪小説である。