今日読み終えた本

震度0

震度0

半落ち』でブレイクした警察小説の第一人者でベストセラー作家、横山秀夫の最新長編。
本書は犯罪事件の捜査とかの、いわゆるミステリーではなく、とある県の県警本部の幹部職員の失踪に端を発した本部長以下最高幹部たちの、その閉鎖された世界の中で、保身と野心・思惑と縄張り意識・欲望などが絡み合い、渦巻く内部抗争の物語。
横山氏の他の作品を読んで感じるような迫力があまり感じられず、いつものようにたぎる思いを持った主人公への、緊迫した感情移入がそれほどできなかった。

佐賀のがばいばあちゃん (徳間文庫)

佐賀のがばいばあちゃん (徳間文庫)

漫才コンビB&B」の島田洋七が2001年に書いたものの文庫版。今回私が手に取ったものが文庫版23刷めと静かなロングセラー。映画化も決定したそうだ。
著者が小学2年生から中学卒業まで、広島の母親の元から出て、佐賀の母方のおばあちゃんに預けられた間のさまざまな「貧乏でも明るく楽しい」エピソードがその「がばい(すごい)ばあちゃん」を軸に綴られている。
近頃にない「イイ話」がいっぱいで、久しぶりに「うなづき」、「笑って」、そして「泣いた」。