今日読み終えた本

元気なNPOの育て方 (生活人新書)

元気なNPOの育て方 (生活人新書)

最近よく耳にはするが、NPOとはどういうものなのか分からなくて、本書を手に取ってみた。私はぼんやりとではあるが、ボランティアの一種か新手のベンチャービジネスの変形かなどと思っていたが、どうやらそうではないらしい。
著者によれば、NPOは、行政(公)や企業(私)とは違った立場(共)を担うべき存在とのこと。しかし立ち上げはしたものの、すぐに行き詰まってしまうケースも少なくないそうである。
本書では、著者が丹念にルポした、各地で奮闘し一定の成果を挙げている13の先進事例が紹介されている。そこで私は地域の人々を巻き込んで、行政や企業とうまく協働してがんばっているNPOの具体的な活動の姿を見ることができた。
まだ十分に理解ができたとはいえないが、NPOとは(公)や(私)では成しうることのできない、それらのすきまを埋めて、地域コミュニティを新しい形で再生してゆく、きめ細かい、地道な活動体のようなものではないかと思った。
それにしてもNPOを主催している人たちは企業型の利益追求というスタイルでもなければ、行政のような均一・平等のサービススタイルでもなく、社会貢献しようというのだからよほど強固な使命感(ミッション)と理念と忍耐をお持ちなのだなあと改めて感服した。