今日読み終えた本

’02年5月に発表以来、数多くの類似書が相次いで刊行されるなど、一大「図解思考ブーム」を生んだ話題の本の文庫化。
「物ごとを図にすると、今まで見えなかったことや全体像が驚くほどよくわかり、思考力も格段にアップ! 複雑な問題も明快にし、企画作りなどにも力を発揮する。また図にして考えると物事の構造や関係がはっきりわかり、思考力や解決力もアップする」という触れ込みの、図解思考の入門書である。
なるほど図解の効用や基本的な図解の描き方、実際の仕事での使い方が丁寧に分かりやすく述べられており、また実際に「図解コミュニケーション」を使った大学の「顧客満足ゼミ」の例にも触れている。
私が感銘を受けたのは
ひとつは“個条書きは思考を停止させる”のくだり。かつて職場の上司からは「ポイントは個条書きにして説明しろ」と言われていたし、かつ自分が部下を持つ立場になってからも同じことを言い、自分でも図はせいぜいフローチャートで使う程度で、個条書きを実践し、それがベストな記録方法であり、表現方法だと思っていたからである。
もうひとつは“人生80年時代の人生図(15年刻み、20年刻みの人生図)”のくだり。---著者は人生設計(ライフデザイン)までも図解してしまうのだ---著者のこの説からすると現在47歳の私は、「55歳からの飛躍期」を前にした「40歳からの充実期」、かつ「60歳からの白冬・結実期」をはるか前にした「40歳からの黄秋・開花期後期」の、それぞれちょうど中間あたりに位置していることになる。
これらふたつの著者の論点は、私にとってまさに「目から鱗が落ちる」だった。