今日読み終えた本

ブラックライト〈上〉 (扶桑社ミステリー)

ブラックライト〈上〉 (扶桑社ミステリー)

ブラックライト〈下〉 (扶桑社ミステリー)

ブラックライト〈下〉 (扶桑社ミステリー)

スティーヴン・ハンターの“ボブ・リー・スワガー・サーガ”4部作の第3作。
’98年、「このミステリーがすごい!」海外編第3位、「週刊文春ミステリーベスト10」
海外部門第6位にランクインしている。
本書は前作をそのまま引き継ぐ後日談ではない。ふたつの作品は、本書に登場するふたりの主人公を、不思議な関係で結びつけることによって互いに微妙にシンクロしている。
前作『ダーティホワイトボーイズ』が、番外編の趣が強かったのに対して、本書では、
ボブ・リー・スワガーが再び登場して、得意の銃撃戦も展開する。
『極大射程』事件ののち、アリゾナの田舎町で妻と娘と3人で隠遁に近い生活を送る
ボブのもとに、作家志望のラスという青年が訪ねてくる。彼はボブの父親アールの話が書きたくて、取材にやってきたという。
アールは元警官で、1955年に起こった逃走中の凶悪犯との銃撃戦で殉職していた。ボブが承諾して調べてみると、事件当日に、ある黒人の少女のレイプ殺人も起こっており、それにも父親が絡んでいることが分かった。さらに、父の死にも不審な影が・・・。
そして、ふたりがそれにまつわる調査を開始すると、何者かが過敏に反応した。彼らは、事件に隠された秘密が白日の下に晒されることを怖れ、先手をうってボブたちの行く手を阻もうとする。
本書はただ4部作の3作目というだけでなく、謎解きミステリーや政界の陰謀の要素
まで含んだノンストップ・アクション巨編である。