今日読み終えた本

最後の銃弾 (集英社文庫 フ 18-18)

最後の銃弾 (集英社文庫 フ 18-18)

ロマンス小説の人気作家、サンドラ・ブラウンが一般読者を対象に書いた、全米ベストセラーのサスペンス。
有力な判事の自宅で起きた家宅侵入犯の射殺事件。撃ったのは判事の美しい妻、
エリースだった。正当防衛か・・・殺人か・・・。捜査に当たるのはサヴァナ警察殺人課の正義感に燃える刑事ダンカン。しかし、彼はエリースの魅力に翻弄されてしまうのだった。
さらに、ダンカンが追う犯罪組織の親玉サヴィッチが影でエリースにも関係しているようだ。ダンカンにとってエリースは信用できる存在なのか。彼は惑いながらも腐敗しきった真実に巻き込まれていくのだった。
さすがストーリーテラーのサンドラ・ブラウンだけに、美貌の女主人公エリースの妖しい魅力とミステリアスな言動を最大限に引き出しながら、それにダンカン刑事を絡ませ、ストーリーは二転三転する。文庫にして635ページにも及ぶけっこう厚みのある長い小説だが、最後の最後まで物語の行き着く先がわからない。
本書は、「妖艶な女主人公」「正義感溢れる刑事」「暗黒街のボス」と、ヒットの素材を
盛り込み、なおかつサンドラお得意のロマンスの要素をも加えた通俗サスペンス・ミステリーである。