今日読み終えた本
- 作者: セオドアローザック,Theodore Roszak,田中靖
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1999/12
- メディア: 文庫
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- 作者: セオドアローザック,Theodore Roszak,田中靖
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1999/12
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なにしろ文庫上・下巻にしてちょうど1000ページ、会話文が少なく、ほとんどぎっしりの内容なのである。
読者は、主人公の‘ぼく’ことジョナサン・ゲイツと一緒に伝説の映画監督マックス・キャッスルのB級映画と出会う。そして観る者の心へ扇情的に訴えかける彼の映画に魅せられる。才能の絶頂期に忽然と姿を消したキャッスルの謎に取り憑かれ、そしてそれを調べるうちに、ある宗教団体と遭遇する。
ストーリーの進行はきわめてゆっくりだが、キャッスルの謎とあわせて、めくるめく映画のトリビアが読むものを圧倒する。
本書は、キャッスルのとりこになった‘ぼく’の悲劇の物語であると共に、ミステリーと
いうよりは映画ファンを充分悩殺させる文学作品のおもむきを持っている。