東京のある町にマイホームを構える佐々木家。父親の竜平は、会社をリストラされた事を家族に切り出せないままでいました。そんな彼のふたりの息子も、長男はアメリカの軍隊に入りたいと言い出し、次男は親に内緒でピアノのレッスンを受け始めます。
家族といえどもそれぞれがひとりの人間であるということと、４人がひとつの家族で
あることの危機を考えさせられました。
カンヌ映画祭の“ある視点”部門で審査員賞を受賞した作品だそうですが、４人家族の崩壊と、ラストでかすかな希望を描き、現代社会や家族の抱える不安を鮮烈に表現
した、黒沢清監督の人間ドラマでした。
