今日読み終えた本

デュッセルドルフ生活景色

デュッセルドルフ生活景色

本書は、著者が’98年から’02年まで、夫の転勤に伴って、家族でドイツ・デュッセルドルフに滞在・生活した間に出会った、さまざまなエピソードを綴ったものである。
それは、難しい政治的なものや大げさな民族的なものではなく、あくまで衣食住や
国民性など日常生活に密着した身近なものばかりだ。
私の妻の友人も、かつて3年間、日本人学校の教師としてデュッセルドルフに赴任して生活していたが、妻から伝え聞いた彼女のドイツ生活のエピソードとも合い通ずる
ところがたくさんある。
著者は、日本とドイツの生活におけるさまざまな習慣の違いに戸惑いながらも、
女性そして主婦の感覚を前面に出して、何ごとにも持ち前の好奇心で前向きにトライして、そして楽しんでいる。
そうして、ただ出来事をありのままにレポートするようなことはせず、失敗したり
感心したり、自分の意見を添えながら紹介する姿は、読んでいて好感が持てるし、
微笑ましくなる。知らないうちに自分がドイツファンになって、ぜひ一度行って生活してみたいような気がしてくる。
本書を通じて読者は、TVのニュースや旅番組、また短期間のドイツ観光旅行などでは決してうかがい知ることのできない、“なまのドイツ”を知ることができる。


ちなみに、本書が、私が今年読んだ80冊目の本となった。